もんじゃもんじゃ

もんじゃ焼は食べたことがありません

頑固な相手を説得したいのは介護の現場ですよ

この前の投稿で、説得の話がありました。

 

 

irukawa.hatenablog.com

 


相手の意見を変えたかったら、極論で激しく同意しちゃいなよ!って事なんです。

 もくじ

 


逆に考えると

これって、逆に言うと相手の意見に反対意見をぶつけると頑なになるって事ですよね。それが絶対正しい意見(絶対正しい事がこの世にあるのかは別の問題)だったとしても反対意見として説得の為にぶつけられたら余計に頑固になる、と。

 


例えば

DV被害者に、そんな人とは別れた方がいいよ貴方が苦しむだけだよ、って言うと、想像出来ますよね?ううん、あの人だって良いところがあるのよ、殴るのはあの人も苦しんでるからで、私も悪いところがあるのってドラマとかでよく見るアレです。

応用すれば

君に悪いとこがあるから殴られても仕方ないよね、君は殴られて被害者ぶってるけど殴ってる彼だって苦しんでるんだよ、本当は彼の方が被害者じゃないの?君は悪いとこが無いって言い切れる?みたいな戦略になる訳ですよね。

これの欠点

でも、こういうのって言いにくいですよね。まず言う方の良心が咎めるし、相手を非難するのも良い気分では無いし、本当にそうだよね私が悪いって言われたらっていう恐怖もありますよね。

前の記事の最後にも書きましたが(DaiGoさんが言うてましたが)結果を気にしたり、メンタルが弱ってると勝負に出づらいですよね。

妥協案

って事はマイルドな表現に変えるか、何か別の担保があればしやすい。

DVの例だと、ガツンと彼女が加害者だと言う事で、彼女に自分は被害者だということに目を向けて貰う作戦ですが、

もうちょっとマイルドにして

彼女のことには触れず彼の事を褒めまくって、彼ってそんなに良くないんじゃ無いかと思って貰う作戦くらいが良いですよね。それなら直接彼女を批判しない分またやりやすいし、彼女が普段から言うてる事(100%想像です)を脚色をして伝えてるだけなので責任も感じにくいかもしれないですね。

 


介護に使えるの?

介護の現場では、お風呂や着替え、食事、薬、運動、外出、通院、トイレ、就寝、起床など様々な拒否と言われる頑なな態度に出会います。

介護職としてはしてもらう事になっているので、してもらわないと困るんですよね。拒否してるからダメでしたで済めば良いけどそれでクレームになる事もあるし、上司や同僚から叱責される事もあるんですよね。

 


現場で起こってる事

拒否が見られた場合はやっぱり説得しますよね、普通。当たり前ですがメリットを説明したり、理由を説明したりするんですよね。

ちょっと待ってください!これって上で書いた相手を頑なにするメソッドじゃないですか!(わざとらしいよね。)

まぁ、そうなんですよ。一応仕事でしてるので周りからも見られる事もあるので、見栄えが良いように説得するんですよ、今回のダメパターンにハマりながらなんですが。

利用者さんの想いは受容しなきゃいけないと言いながらも、決まった事を拒否するのは説得しなきゃいけないんですよね(語弊しかないですね。)。

 


じゃあ使えるの?

予想にはなりますが100%でないものの、一定の効果は得られるとは思うんですよ。

ただ、上で書いたように失敗した時に周りに見られているってのが最大のデメリットで使いにくいと考えられます。成功すれば問題ないとは思うんですが、失敗した時にその本人から、家族から、同僚から、上司から、〇〇さんがしなくていいと言ってました、本人に何々するなと言ってました、と言われる恐れがあります。

信頼関係の構築できた環境なら問題ないと思いますが、介護の現場って結構多くの人が関わってますし、見られるのが仲間とは限りませんからね。

 


じゃあどうするの?

結論は失敗しても大丈夫という雰囲気でこのテクニックを使う事を共有する事しか無いです。失敗しても、仕方ないよねって言い合えれば心理的な負担は減ります。共有する事でこういう意図で対応していますとご家族にも複数の人間が説明(弁明)出来ます。

 


まとめ

ある程度ダメで元々という気持ちになる事でこのテクニックだけでなく気持ちが追い詰められない事で成功率が上がるとは思うんですよね。その環境がベースに無いとこのテクニックを遺憾なく発揮できないですしね。有用なテクニックだとは思うんで、使える時の見極めから始めて頂ければと思います。

利用者さんに試すテクニックでもあるんですが、上司や同僚に使う方が実際の実用性が高いんじゃ無いかと思ったりもしてます。